ちょっとキザで王子キャラの「都電先生」が、東京さくらトラム(都電荒川線)に隠された秘密や知られざる魅力をレクチャー
都電をこよなく愛し、日々街をそぞろ歩きながら悠々自適に暮らしている少し謎めいた青年。アンティークやクラシカルなものが大好きで、ちょっとキザな口調が特徴。
年齢:永遠の28歳
趣味:純喫茶巡り
好きな花:都電沿線に咲くバラ。「荒川二丁目停留場周辺」のバラが特にお気に入り。
お客様に安心して電車に乗っていただくためには、車両の“健康状態”をチェックする定期的な検査が欠かせません。東京さくらトラム(都電荒川線)の車両の検査を担う縁の下の力持ち、車両検修所職員のお仕事を紹介します。
荒川車両検修所は、東京さくらトラム(都電荒川線)の車両のメンテナンスを行っている場所だよ。安全にお客様を乗せて走るために、すべての車両はここで定期的に異常がないかをチェックしているのさ。検査には、3日に1回の「車両検査」、3カ月に1回の「月検査」、4年に1回の「重要部検査」、8年に1回の「全般検査」の4種類があるんだ。そのほかに、1カ月に1回は車両の外側も内側もピカピカの状態にする車両清掃も行っているよ。
検査は協力会社と連携して行い、4つの検査を決められた期間内に終えられるよう、検修所の職員さんが全車両の検査日程を細かく管理しているんだよ。車両検査や車両清掃は、運行本数が減る朝のラッシュ後の入庫を活用して、効率的に行っているんだって。検査が終わったら、最終チェック(後検査)でもう一度検査した箇所を見直して、異常がないことを確認しているんだ。
3カ月に1回の「月検査」の様子。車両全体をくまなく後確認
車両清掃後の点検も欠かさない
4年ごとの重要部検査は17日間、8年ごとの全般検査は19日間もかけて、車両の隅々まで徹底的にチェックしているんだ。車両を分解して、モーター、輪軸、パンタグラフ、ブレーキなどの部品に問題がないか、ボルト1本1本にも目を光らせながら検査していくんだよ。分解しないと見えない場所にある部品は、検査の時に問題がなくても、次に確認できるのは4年後。それを見越して、早めに部品を交換することも必要なんだって。検査が終わって車両を元通りに組み立てたら、最後に検修所内と本線で試運転をして、ブレーキなどに問題がないか安全をしっかり確認しているよ。僕たちが安心して東京さくらトラムに乗ることができるのは、検修所のお仕事のおかげでもあるんだね。
「重要部・全般検査」の様子。車庫内試運転にてブレーキが正常に作動するか、機器を使って正確に測定
商店街や公園にも程近く、落ち着いた住宅街が広がる荒川区役所前停留場付近。近くの沿線から三ノ輪橋方面をのぞくと、行き交う都電とそびえ立つスカイツリーの共演が見られる貴重な撮影スポットが。ぜひ、天気のいい日に写真を撮りにお出かけしてみてはいかがでしょうか。
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