ちょっとキザで王子キャラの「都電先生」が、東京さくらトラム(都電荒川線)に隠された秘密や知られざる魅力をレクチャー
都電をこよなく愛し、日々街をそぞろ歩きながら悠々自適に暮らしている少し謎めいた青年。アンティークやクラシカルなものが大好きで、ちょっとキザな口調が特徴。
年齢:永遠の28歳
趣味:純喫茶巡り
好きな花:都電沿線に咲くバラ。「荒川二丁目停留場周辺」のバラが特にお気に入り。
東京さくらトラム(都電荒川線)の車両には、地下鉄ともバスとも違う、路面電車ならではの工夫が凝らされています。今回は車両の秘密や機能をたっぷりご紹介します。
東京さくらトラム(都電荒川線)の車体は、鉄でできているよ。一般的に、鉄道の車体には軽くてさびにくいアルミやステンレスを使うんだけど、自動車などと接触する可能性がある路面電車では、傷や凹みを修理しやすい鉄を使っているんだって。その車体を支えているのが台車さ。台車には、走行中の衝撃を和らげて乗り心地を良くしてくれる機能もあるんだ。また、電車を動かすモーターが組み込まれていて、モーターの制御には、全車両で省エネ効果が高いVVVF制御装置を使っているよ。
車体の素材は「鉄」。さび止めの塗装も施されている
車体を支える「台車」
モーターの制御に使われる「VVVF制御装置」
運転席の周りにたくさんのミラーがあるのは、運転手さんが周りの安全をしっかり確認するためさ。自動車や歩行者の近くを走る路面電車ならではの特徴だね。車体の後ろにあるブレーキランプも、道路で自動車と一緒に走る時に役立つ機能さ。自動車と同じように、ブレーキをかけると赤く光って後ろからの追突を防いでいるんだ。
運転席周りにたくさんある「ミラー」
車体の後ろにある「ブレーキランプ」
運転台には、マスコンというレバーがあり、左側にアクセル、右側にブレーキの役割を果たす部分があるよ。また、足元のペダルで鳴らす警笛は3種類あって、歩行者やお客様のためにやさしい音色のメロディホンも採用しているんだ。車内には車椅子やベビーカーを利用するお客様が使いやすいフリースペースを設けていて、降車ボタンも車椅子に乗ったままで押しやすい高さにあるんだ。降車口のドアでは光電管というセンサーで人の動きを感知して、運転席からでも安全に開閉できるようにしているんだって。
さまざまな機能が集約されている「運転台」
車椅子やベビーカーをご利用のお客様のための「フリースペース」
都電荒川線の始発でもある三ノ輪橋停留場付近は、東京の下町らしい雰囲気が残るエリア。停留場も昭和レトロな電球や看板があしらわれ、ノスタルジックな趣きを演出しています。そんな街並みには夕暮れ時がぴったり!停留場の目の前にある広場から、夕日をバックに停車する都電を撮るのがおすすめです。
撮影場所:三ノ輪橋おもいで館前
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