ちょっとキザで王子キャラの「都電先生」が、東京さくらトラム(都電荒川線)に隠された秘密や知られざる魅力をレクチャー
都電をこよなく愛し、日々街をそぞろ歩きながら悠々自適に暮らしている少し謎めいた青年。アンティークやクラシカルなものが大好きで、ちょっとキザな口調が特徴。
年齢:永遠の28歳
趣味:純喫茶巡り
好きな花:都電沿線に咲くバラ。「荒川二丁目停留場周辺」のバラが特にお気に入り。
鉄道の仕事の“花形”といえばやはり運転手さん。東京さくらトラム(都電荒川線)の運転手さんは、普段どんなお仕事をしているのでしょうか。
東京さくらトラム(都電荒川線)の運転手さんの1日は、出勤点呼でスタートするんだ。アルコールチェック、沿線の道路工事など注意が必要な情報を確認したら、その日の乗務スケジュール表(スターフ)を受け取って仕事が始まるのさ。車庫から電車を出す時と入庫する時の点検も、運転手さんの大事な役目。毎日出庫前には、ブレーキ、ドアの開閉、無線など重要な設備に異常がないか必ず点検しているよ。運転手さんの勤務は、早朝から昼ごろまで、午後から深夜まで、運行本数が増えるラッシュ時をカバーする朝から夕方までの3パターンに分かれていて、都電荒川線ではそれぞれ「先頭」「終車」「中休」と呼んでいるんだって。
運転手さんが何より大切にしているのは、もちろん安全な運行さ。都電荒川線はたくさんの道路と交差していて、踏切が多く、自動車と一緒に走る併用軌道の区間もあるから、運転士さんたちは、周りの車や歩行者に目を配り、常に危険を予見しながら運転しているよ。鉄道では駅員さん、車掌さんが行う車内放送や回数券の販売なども、荒川線では運転手さんのお仕事さ。お客さまからの質問に答えられるように、沿線の病院や公共施設の場所、バラや桜がきれいなスポットも覚えるようにしているんだって。
車と同じように、鉄道などの運転には「動力車操縦者運転免許」という免許が必要だよ。免許の種類は運転する車両によって細かく分かれていて、都電荒川線のような路面電車の免許は「乙種電気車運転免許」というんだ。ちなみに、地下鉄の運転には「甲種電気車運転免許」が必要だから、同じ都営交通でも、荒川線と都営地下鉄の運転士さんがお互いの電車を運転することはできないんだよ。電車の運転免許には更新がないから、ベテランの運転手さんでも免許証の写真は若いころのまま。退職する時にその写真を見て運転手のみんなで盛り上がるのが“荒川線の運転手さんあるある”なんだって。
大塚駅前停留場から徒歩5分ほどの所にある「東京大塚のれん街」。昔懐かしい古民家風情の店が軒を連ね、夕暮れになると提灯の明かりとともに一気にノスタルジックな雰囲気に。そのすぐ目の前を東京さくらトラムが走り、古き良き時代にタイムスリップしたかのような一コマを写真に収めることができます。
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