vol.12 滝野川一丁目・西ヶ原四丁目

TODEN PEDIA

ちょっとキザで王子キャラの「都電先生」が、東京さくらトラム(都電荒川線)に隠された秘密や知られざる魅力をレクチャー

教えて、都電先生!

Profile都電先生

都電先生

都電をこよなく愛し、日々街をそぞろ歩きながら悠々自適に暮らしている少し謎めいた青年。アンティークやクラシカルなものが大好きで、ちょっとキザな口調が特徴。

年齢:永遠の28歳
趣味:純喫茶巡り
好きな花:都電沿線に咲くバラ。「荒川二丁目停留場周辺」のバラが特にお気に入り。

滝野川一丁目・西ヶ原四丁目

滝野川一丁目・西ヶ原四丁目

江戸時代、紅葉の名所として知られた滝野川の地にある滝野川一丁目停留場と西ヶ原四丁目停留場。史跡や水辺の公園にかつての姿を感じることができます。

 

元々は「滝野川」だった西ヶ原四丁目停留場

滝野川一丁目と西ヶ原四丁目は、お隣同士の停留場だよ。西ヶ原四丁目停留場は、東京さくらトラム(都電荒川線)の中でも歴史が古く、1911(明治44)年に開業しているんだ。実は、開業から長い間「滝野川」という停留場名だったんだけど、1956(昭和31)年に新しく滝野川一丁目停留場ができて、今の名前に変わったんだ。

元々は「滝野川」だった西ヶ原四丁目停留場

音無川の滝のような急流が地名の由来

2つの停留場がある地域は、昔から滝野川と呼ばれていて、北区ができる前は「北豊島郡滝野川町」や「滝野川区」だったこともあるんだ。滝野川は、鎌倉時代の『源平盛衰記』にも登場する古い地名だよ。この辺りを流れる石神井川(音無川)の流れが急で、滝のようだったことが地名の由来だと言われてるのさ。

都電先生

江戸でも有数の紅葉の名所

江戸時代、8代将軍・徳川吉宗が石神井川沿いにカエデを植樹して、滝野川はたくさんの人が紅葉見物に訪れる人気スポットになったんだって。今でも、川沿いにある音無もみじ緑地や音無さくら緑地では、川の流れと緑を楽しむことができるよ。

『江戸名所之内 王子滝の川紅葉風景』

出典:『江戸名所之内 王子滝の川紅葉風景』
国立国会図書館デジタルコレクション

スポット情報

音無もみじ緑地

石神井川沿いに整備された水辺の公園。すり鉢状の護岸構造で、川岸近くに下りることができます。川に面してワンド(川の入り江)が設けられ、川から入ってきた魚や水鳥も見ることができます(水辺エリアは石神井川の増水時及び夜間は立入禁止)。

住所:東京都北区滝野川4-2先
電話番号:03-5980-9210(飛鳥山公園管理事務所)
水辺エリア開場時間:9:00~16:00
アクセス:西ヶ原四丁目停留場から徒歩12分

音無もみじ緑地

国史跡 西ヶ原一里塚

江戸・日本橋から日光へ続く「日光御成道(にっこうおなりみち)」の一里塚。大正時代に道路改修工事で撤去されそうになった際、実業家の渋沢栄一や地元住民の運動によって場所を変えることなく保存されました。1922(大正11)年、国史跡に指定されています。

住所:東京都北区西ヶ原2-4-2先
アクセス:滝野川一丁目停留場徒歩11分

国史跡 西ヶ原一里塚