ちょっとキザで王子キャラの「都電先生」が、東京さくらトラム(都電荒川線)に隠された秘密や知られざる魅力をレクチャー
都電をこよなく愛し、日々街をそぞろ歩きながら悠々自適に暮らしている少し謎めいた青年。アンティークやクラシカルなものが大好きで、ちょっとキザな口調が特徴。
年齢:永遠の28歳
趣味:純喫茶巡り
好きな花:都電沿線に咲くバラ。「荒川二丁目停留場周辺」のバラが特にお気に入り。
ビルや商店街に囲まれたにぎやかな場所に位置する町屋駅前停留場。春と秋には停留場や軌道沿いでバラの花を楽しむことができます。
町屋駅前停留場の開業は、1927(昭和2)年7月。当時は「稲荷前」という名前だったんだよ。戦後になって「町屋一丁目」に変わり、1977(昭和52)年に今の「町屋駅前」になったんだ。開業当時の停留場名「稲荷前」は、近くの稲荷神社(原稲荷神社)に由来するという説があるよ。東京さくらトラム(都電荒川線)には、ほかにも神社仏閣や名所にちなんだ停留所名があるけど、昔の王子電気軌道(都電の前身)が観光客や参詣客に利用してもらうために神社などの名前をつけていたんだって。
この辺りに王子電気軌道の路面電車が走り始めたのは1913(大正2)年のこと。その時はまだ、稲荷前停留場はなかったんだ。この場所に停留場が作られたのは、地域の住民からの要望がきっかけの一つだったんだって。それから100年以上経った今では、他社の路線との接続駅にもなり、毎日多くの人が利用しているよ。ずっと地元に愛されている停留場なんだね。
車窓から見えるバラの花は、東京さくらトラムの名物だよね。荒川区内の軌道沿いに植えられているバラは、地域のボランティアのみなさんが丹精込めて育ててくれているんだ。町屋駅前停留場の近くにもバラ花壇があり、春(5月上旬~6月上旬)と秋(10月中旬)にはきれいな花で彩られるよ。バラの季節は、都電の中から花を観るのが僕も大好きなんだ。
稲荷神社
「原稲荷神社」と呼ばれています。創建は、建武2(1335)年以前とする説、徳川家康の江戸入府とともに町屋に移り住んだ三河国の農民が建立したという説などがあります。南千住の素盞雄神社の天王祭で3年に一度行われる
住所:東京都荒川区町屋2-8-7
アクセス:町屋駅前停留場から徒歩3分
町屋の一本松跡
町屋の一本松は、江戸時代、町屋村と三河島村の境に位置していたと伝えられています。松は太平洋戦争の戦災で枯れてしまいましたが、植え替えられた二代目の松が「一本松グリーンスポット」内にあります。
住所:東京都荒川区町屋1-9-16 一本松グリーンスポット
アクセス:町屋駅前停留場から徒歩7分
路線図からお出かけスポットを探す