vol.3 都電雑司ヶ谷

TODEN PEDIA

ちょっとキザで王子キャラの「都電先生」が、東京さくらトラム(都電荒川線)の停留場名や地名の由来、沿線の歴史的なスポットをレクチャー

教えて、都電先生!

Profile都電先生

都電先生

都電をこよなく愛し、日々街をそぞろ歩きながら悠々自適に暮らしている少し謎めいた青年。アンティークやクラシカルなものが大好きで、ちょっとキザな口調が特徴。

年齢:永遠の28歳
趣味:純喫茶巡り
好きな花:都電沿線に咲くバラ。「荒川二丁目停留場周辺」のバラが特にお気に入り。

都電雑司ヶ谷

都電雑司ヶ谷

古くからある地名から名付けられた都電雑司ヶ谷停留場。東京さくらトラム(都電荒川線)で唯一「都電」の冠を持つ停留場でもあります。

 

古くからある地名・雑司ヶ谷

1925(大正14)年に「雑司ヶ谷停留場」として開業した停留場だよ。雑司ヶ谷は、停留場がある地域の昔からの地名さ。地名の由来にはいろいろな説があり、南北朝時代に南朝側の雑士が住み着いたことに由来する説、近くにある法明寺や小日向金剛寺の雑司料だったからという説などがあるんだ。

古くからある地名・雑司ヶ谷

ヶ? が?「ぞうしがや」はどう表記する?

停留場名は「都電雑司ヶ谷」だけど、住居表示では「雑司が谷」。実はもっと昔は「蔵主ヶ谷」「曹子ヶ谷」という字も使われていて、それを江戸時代に「雑司ヶ谷」と定めたのは8代将軍の徳川吉宗だといわれているんだ。同じ「ぞうしがや」でもいろいろな表記があるのが、この地名の面白いところさ。

都電先生

徳川家の御鷹部屋だった雑司ケ谷霊園

停留場のすぐ東側にある都立雑司ケ谷霊園は、たくさんの著名人が眠っていることで有名だよね。雑司ケ谷霊園がある場所は、江戸幕府3代将軍家光の時代に薬園になり、吉宗の時代からは、将軍の狩りに使う鷹を育てる御鷹部屋があったのさ。その後、1874(明治7)年に今のような公設の共同霊園になったんだ。

徳川家の御鷹部屋だった雑司ケ谷霊園

スポット情報

都立雑司ケ谷霊園

夏目漱石、泉鏡花、小泉八雲など多くの文化人の墓所があることで知られています。イチョウ並木や木々の緑に囲まれ、先人に静かに思いをはせながら散策できる公園墓地です。

住所:東京都豊島区南池袋4-25-1
アクセス:都電雑司ヶ谷停留場から徒歩5分

都立雑司ケ谷霊園

御嶽山清立院

鎌倉時代に真言宗の寺院として創立され、その後日蓮宗に改宗。葵の御紋の寺として徳川光圀も訪れたといわれる由緒ある寺です。木彫毘沙門天像は雑司が谷七福神の一つです。

住所:東京都豊島区南池袋4-25-6
電話:03-3971-8964
拝観時間:日の出~17:00
定休日:年中無休
アクセス:都電雑司ヶ谷停留場から徒歩4分

御嶽山清立院