vol.2 庚申塚

TODEN PEDIA

ちょっとキザで王子キャラの「都電先生」が、東京さくらトラム(都電荒川線)に隠された秘密や知られざる魅力をレクチャー

教えて、都電先生!

Profile都電先生

都電先生

都電をこよなく愛し、日々街をそぞろ歩きながら悠々自適に暮らしている少し謎めいた青年。アンティークやクラシカルなものが大好きで、ちょっとキザな口調が特徴。

年齢:永遠の28歳
趣味:純喫茶巡り
好きな花:都電沿線に咲くバラ。「荒川二丁目停留場周辺」のバラが特にお気に入り。

庚申塚

庚申塚

歴史ある庚申堂や巣鴨のとげぬき地蔵尊にほど近い庚申塚停留場は、東京さくらトラム(都電荒川線)でもっとも歴史のある停留場の一つです。

 

110年前から同じ名前の停留場

今の都電のはじまりは、1911(明治44)年に飛鳥山―大塚間を走った王子電気軌道(王電)の路面電車。その王電の開業と同時に作られた停留場の一つが、この庚申塚停留場さ。しかも、開業した時から今までずっと名前が変わっていないんだ。2008年には、停留場が昭和30年代をイメージしたレトロ調のデザインに生まれ変わっているよ。

110年前から同じ名前の停留場

猿田彦大神をまつる巣鴨の庚申堂

停留場の名前になっている「庚申塚」は、昔のこの場所の地名で、その由来は停留場のすぐそばにある巣鴨猿田彦大神庚申堂だよ。日本神話に登場する猿田彦大神をまつっているお堂で、ほこらに納められた庚申塔は、江戸時代の明暦の大火(1657年)後に建立されたといわれているんだ。さらに地中には、それよりも古い1502年に造られた碑が埋められていると言い伝えられているよ。

猿田彦大神をまつる巣鴨の庚申堂

中山道の休憩所として栄えた場所

庚申堂がある場所は、昔の中山道と王子道が交差していたところなんだ。江戸時代には、中山道を旅をする人の立場(休憩所)として栄えていたのさ。当時の江戸の有名スポットを紹介している「江戸名所図会」にも、茶店で一服する人や街道を行き来する人でにぎわう様子が描かれているよ。

都電先生

スポット情報

巣鴨地蔵通り商店街

「おばあちゃんの原宿」と呼ばれ、幅広い世代に人気の商店街。庚申塚から都営三田線巣鴨駅近くまで続く約800mの間に約200店舗が並び、とげぬき地蔵尊の縁日(4が付く日)には特に多くの人でにぎわいます。

住所:豊島区巣鴨4-22-8(巣鴨地蔵通り商店街振興組合)
電話番号:03-3918-2101
営業時間:(店舗ごと)
定休日:(店舗ごと)
アクセス:庚申塚停留場から徒歩1分

巣鴨地蔵通り商店街

甘味処 いっぷく亭

三ノ輪橋方面ホームの目の前にあるいっぷく亭は、初代店主が生み出した独自の製法を守る手作りおはぎが人気の店。都電の写真も飾られている店内からは、車両の行き来を眺めることができ、甘味と都電をゆっくり楽しめるスポットです。

住所:豊島区西巣鴨2-32-10
電話:03-3949-4574
営業時間:10:00~18:00(L.O. 30分前)
定休日:不定休
アクセス:庚申塚停留場三ノ輪方面ホームからすぐ

甘味処 いっぷく亭