ちょっとキザで王子キャラの「都電先生」が、東京さくらトラム(都電荒川線)に隠された秘密や知られざる魅力をレクチャー
都電をこよなく愛し、日々街をそぞろ歩きながら悠々自適に暮らしている少し謎めいた青年。アンティークやクラシカルなものが大好きで、ちょっとキザな口調が特徴。
年齢:永遠の28歳
趣味:純喫茶巡り
好きな花:都電沿線に咲くバラ。「荒川二丁目停留場周辺」のバラが特にお気に入り。
歴史ある寺院と個性あふれるお店が集まる鬼子母神前エリア。にぎやかな池袋からほど近くにありながら、しっとりと落ち着いた空気が漂う街歩きの人気スポットです。
東京さくらトラム(都電荒川線)の鬼子母神前停留場の周辺は、池袋から歩いていける距離にあるのに、街のにぎわいから離れてしっとりした雰囲気を味わえるエリアだよ。古くから信仰を集めている雑司ヶ谷鬼子母神堂、樹齢400年といわれる大木が残る門前のケヤキ並木は、昔からの人気スポットさ。そばにはおしゃれなカフェやこだわりのパン屋さん、雑貨屋さんも集まっていて、古いものと新しい感覚が共存するおだやかで素敵な場所なんだ。
安産・子育ての神として親しまれている雑司ヶ谷鬼子母神堂
鬼子母神堂の近くに王子電気軌道(都電荒川線の前身)の路面電車が通ったのは1925(大正14)年のこと。停留場名にもなっている鬼子母神堂は1578(天正6)年に創建され、今の本殿が建てられたのは江戸時代の寛文4(1664)年。江戸郊外の行楽地としてたくさんの人が訪れていて、今のケヤキ並木沿いには茶屋や料理屋が軒を連ねていたんだ。そのころから鬼子母神堂の境内にあるのが、駄菓子屋の「上川口屋」。江戸時代から240年以上も続いているんだって!
このエリアにある歴史ある建物の中でも有名なのが、1953(昭和28)年に建てられたアパート「並木ハウス」さ。並木ハウスは国の登録有形文化財に指定され、漫画家の手塚治虫が暮らしていたことでも知られているよ。その近くにあるのが、さらに古い「並木ハウスアネックス」。今はその1室に「雑司が谷案内処」があり、おすすめスポットや地域のイベントを発信しているんだ。
今では珍しい木造モルタル二階建てのアパート「並木ハウス」
(注釈)雑司ヶ谷鬼子母神堂の「鬼」の字は一画目の「ノ」がない(角がない)字を使います。
大正時代に創業し、下町情緒あふれる雰囲気が魅力のアーケード商店街「ジョイフル三の輪」。この商店街は三ノ輪橋停留所から荒川一中前停留場まで、東京さくらトラムと並行して延びているため、ふと脇道をのぞくと、路地の先に都電が通り過ぎる瞬間と出会えるかもしれません。夕暮れ時の風情と相まって、ノスタルジックなムードの一枚が撮れるはずです。
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